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企業版ふるさと納税について

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2024-06-18

 

雨の多い季節となりましたね。
最近は税務の世界では定額減税の話でもちきりですが、事務作業が大変に煩雑になっており、苦労されている経理担当者の方についても多いと思います。

ニュースでも税金の使い道について色々考えさせられる機会が多いことから今回は「ふるさと納税」について執筆しようと思います。
今更ふるさと納税?と思う人もいるかもしれませんが今回ご紹介するのは「企業版ふるさと納税」です。

ふるさと納税

1.制度趣旨

節税効果や返戻品ばかりが取りざたされることの多い制度ですが、本来の制度趣旨は
1.納税者が寄付先を選択する制度であり、使われ方を考えるきっかけとなる制度
2.お世話になった地域や、応援したい地域に力になれる制度
3.自治体が国民に取組をアピールすることができる制度
の3つの大きな意義があるとされています。

参照:総務省HPより総務省|ふるさと納税の理念|ふるさと納税の理念 (soumu.go.jp)

2.個人版ふるさと納税

個人版ふるさと納税のメリットとしてよくあげられるのが以下の点かと思います
1.節税になる
2.返礼品がもらえるのがお得
今回は詳しい説明は割愛致しますが、返礼品を貰える分、上限額を意識して寄付することにより、普通に納税するより「お得」というのが流行っている最大の理由であることは間違いないでしょう。

3.企業版ふるさと納税

企業版ふるさと納税の最大のポイントはなんといっても返礼品がないことです。
じゃあ意味ないじゃん!と思う人も多いと思うのですが制度趣旨を思い出してください。
一見すると「お得」じゃないように見えて実は「お得」かもしれない企業版ふるさと納税についてのポイントをまとめました。

1.節税額

企業版ふるさと納税は、個人版と同じく税額控除があります。ポイントは
1.寄付額は最低10万円から
2.自己負担額は最小でも寄付額の1割
3.寄付先は本社が所在する都道府県、市区町村以外
4.節税効果が最大になる寄付額の目安は法人所得の1%ほど※
5.返礼品なし
※詳細な節税効果をシミュレーションする場合には弊社にお問合せください

要約すると
1.所得1,000万円以上
2.寄付金額10万円以上
でようやく最大の節税効果を受けることができますが、それでも10万×1割=1万円の自己負担が生じます。

ハードル高い!かつ返礼品もない!損しかないじゃないか!誰がするの?

とみんな思いますよね。それでは次にメリットをあげさせていただきます。

2.メリット

1.社会貢献になる

企業版ふるさと納税には災害復興支援なども含まれます。個人で寄付を行っている方も多いのではないでしょうか?所得税では節税効果が薄い場合で、会社に余剰利益がでた場合には企業版ふるさと納税を検討するのも1つの選択肢かもしれません。

2.税金の使い道を指定できる

ふるさと納税の節税効果は経費算入額と税額控除の両面となっています。冒頭でもお伝えしたとおり税の使い道を考えさせられる世の中だからこそ、この制度の活用意義はあるのかと思います。

3.地方公共団体との関係性を構築できる

地方公共団体へのPRになります。経済的な利益を受け取ることは禁止されていますが、ある種の広告宣伝費的な意味合いをもたすこともできるではないでしょうか?また人材派遣型のふるさと納税も可能であり自社の人員を地方公共団体へ派遣することでノウハウも共有することも可能です。

4.自社の社会貢献をPRできる

ふるさと納税をした企業はサイトで会社名やロゴを表示することができることもあります。
SDGSの取り組みなどをアピールできるかもしれませんよ。

4.まとめ

「お得」であるかは短期的な目線じゃなく、長期的な目線をもつことも必要かと思います。
自社のブランドイメージの向上、地方公共団体との関係性強化などは長期的には会社の成長に貢献します。
かなりとがった提案になりますが「企業版ふるさと納税の検討いかがでしょうか?」

この記事の監修は「税理士 帖佐 彰也」が行いました。

私たちは「わかりやすい税理士」をモットーにしています。難しい税金の話を関与先にわかりやすく、誠意をもってお伝えさせていただきます。

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