インボイス制度の「登録番号」を「決算書に記載」する

インボイス制度の施行による「所得税の確定申告」への影響

この記事では、インボイス制度の施行により「所得税の確定申告」へ、どのような影響があるかをまとめていきます。

• 所得税の決算書にインボイス制度の「登録番号を記載」する
• 税込み経理を選択している場合は消費税の納税額を租税公課として経費計上できる

（１）所得税の決算書にインボイス制度の「登録番号を記載」する

令和5年度の所得税の決算書より、インボイス制度の登録番号の記載欄ができました。

売上（収入）金額の明細、仕入金額の明細に、先頭に「T」を付けた13桁の数字を記載する必要があります。

税務調査になった場合に、取引金額を確認されるでしょうから、正しく記載される様にご注意下さい。

（２）税込経理方式なら消費税の納付税額は経費にできる

所得計算（売上 － 仕入 － 経費 ＝ 事業利益）をする上で、次の2種類の計算方法があります。

税込 経理方式：所得計算（売上 － 仕入 － 経費 ＝ 事業利益）を「消費税を含めた金額」で集計する方法

税抜 経理方式：所得計算（売上 － 仕入 － 経費 ＝ 事業利益）を「消費税を含めない金額」で集計する方法

利益の比較をすると「税込計算した事業利益　＞　税抜計算した事業利益」となります。

その差額が発生する原因は、消費税の納付税額が原因です。

税込経理方式・税抜経理方式の選択で事業利益が変動することは、社会全体で見ると不公平です。

まとめ

税込 経理方式で所得税の決算書を作成する場合には、消費税の納付税額を「租税公課」として経費計上すれば、その不公平は解消されることとなります。

経理の選択方法で、損しないようにご注意下さいね。

この記事を監修は「税理士　三浦　研二」が行いました。